冊子「白老ハポの手仕事」発行のお知らせ

「国立アイヌ民族博物館」と「国立民族共生公園」などで構成される「ウポポイ(民族共生象徴空間)」のある町、北海道白老町にて2021年10月から地域おこし協力隊としてアイヌ文化振興を担当するアイナさん制作の冊子「白老ハポの手仕事」が発行されました。

白老町にてアイヌ刺しゅうや着物作り・木彫など、アイヌ民族の伝統工芸・手仕事に携わる13の作家の方およびサークルとアイヌ文化伝承のために活動する4つの団体が紹介されています。

 本冊子は、2023年4月29日(土)〜5月4日(木)紀伊国屋書店札幌本店ギャラリーにて開催の展示販売イベントにおいて無料配布されます。ご興味のある方はぜひイベントへ足をお運びください。

(弊社では本冊子制作にあたり、デザイン・印刷においてご協力させていただきました)

白老ハポの手仕事

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 ウポポイのある町、しらおい。そこには、アイヌ文化を次世代につなぐために、手を動かしてきた人たちがいます。母の手仕事、父の手仕事を、本当の父母から教わった人は多くありません。それだけ差別を受けて、苦労したのでしょう。

 それでも、手仕事は言葉を持ち、観る人に語りかけます。自分も真似して作ってみると、糸や布、木の言葉がわかるようになるのです。白老でその手仕事に出会った人は、アイヌも和人も、先人の遺した縫い目や編み目、織り目と対話してきました。

 この冊子では、白老町に存在するアイヌ刺繍や彫刻の作家・サークルをご紹介します。この冊子が、縫い目にかくれた物語をひもとき、作家たちが手仕事に込めた秘密を、少しだけ教えてくれるでしょう。

 アイヌ刺しゅうは、裏も美しいと言われます。表の縫い目だけでなく、裏にも綺麗に文様が浮かび上がっている様子に、あっと息をのみます。そんな時、私はその作家と対話をしたことになるのです。何十年も前に作られたその着物の裏をめくったとき。私の手が、その生地をひっくり返したとき。その着物を縫った先人は確かに、私に言葉を投げかけたのです。

 ご紹介した作家たちは、このような対話を続けながら、今度は自分が針やノミを持って作り上げてきました。そのひと針、ひとノミには、確かに先人への「イヤイライケレ」がこもっているのです。

(冊子冒頭文より)

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タント・タンタ・シラオイ

アイナさんが白老のアイヌ文化と白老町の人々の伝承活動を伝えるWEBサイト。

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「アイヌ文化の伝承活動をする人たち」のコーナーでは、本冊子に登場する作家・サークルが紹介されています。アイナさんと対話形式の記事でとても読みやすくおすすめです!

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次回はアイナさんが主催するイベントについてご案内いたします。


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